ダニ刺されの見分け方ってあるの?他の虫刺されを7つの違いと特徴で解説

突然の赤みや、かゆみが起きると、何が原因なのか気になりますよね。特にダニに刺された場合、長期間かゆみに悩まされることも少なくありません。

ダニ刺されには、他の虫刺されとは違う特徴があります。

そこで、『ダニ刺されの見分け方』他の虫刺されと7つの違いと特徴をまとめました。

刺す部位や時期、刺された跡などについても触れ、ダニ刺されの正しい知識でしっかり見極めましょう。

ダニ刺されで不安なあなたの相談窓口

ダニ刺されの見分け方ってあるの?

ダニに刺されたときの見分け方はあるの?

ダニに刺されたかどうかを見分ける方法ってあるのでしょうか?

1. ダニ刺されの見分け方:皮膚を見てみよう

洋服に隠れた柔らかい皮膚(腹部やわき腹、背中、内股、腕の内側など)にかゆみを感じる虫刺されの跡がある場合、ダニ刺されの可能性があります。

吸血性のダニは柔らかい皮膚を好んで刺します。

また、一部の血を吸わないダニ(ツメダニ)は、接触した時に偶然刺すことがあります。ツメダニが皮膚に触れた場所を刺し、他のダニと同様に強いかゆみを引き起こしますが、吸血性はありません。

2. ダニ刺されの見分け方:部位で見分けよう

ダニは柔らかい皮膚を刺す傾向がありますが、ダニに刺されたかどうかは、見分けにくいとされています。

ただし、刺された部位である程度判断できます。

ノミの場合、ひざから下を刺すことが多いので、刺された箇所で判別するのが良いでしょう。また、ダニと刺され跡が似ている蚊は、肌が露出している部分を刺し、一度にまとめて刺すことはありません。

虫刺されの被害はダニやノミ以外にもあります。室内で刺された場合、刺された箇所や発生場所を覚えておくことが対策として有効です。

3. ダニ刺されの見分け方:時期で判断しましょう

ダニ刺されを見分けるには、刺された時期にも注目してみましょう。

ダニは1年を通して活動する虫ですが、特に湿気の多い時期を好みます。また、暗い場所で活発になる性質があります。

そのため、湿気の多い梅雨時期や秋の長雨の時期に増殖しやすくなります。梅雨から秋にかけて虫刺されが起きた場合には、ダニによるものだと判断するひとつの材料となります。


なぜかゆい?ダニ刺されのアレルギー反応とは

なぜかゆいのか?ダニ刺されのアレルギー反応とは

ダニに刺されてかゆくなるのはダニの毒(有毒部質)ではありません。では、なぜかゆくなるのでしょうか。

4. ダニに刺されるとかゆくなる理由とは?

その理由とは、ダニの唾液に対してアレルギー反応が起こり、かゆみや発疹、腫れなどの症状が起こるから。

ダニの中には血を吸うダニと、血を吸わないダニがいます。

しかし、どのダニに刺されても唾液成分によりよりアレルギー反応でかゆみや腫れなど皮膚炎症状が現れます。


ダニ刺されの特徴ってあるの?

ダニ刺されの特徴って何があるの?

ダニ刺されは診断が難しい虫刺されの一つですが、一般的に、ダニ刺されには特徴があります。

5. ダニ刺されの特徴とは

刺されてもすぐにかゆみが出ないことが特徴です。

そのため、刺されても気が付かずにいつも通りの生活をし、翌日以降に原因不明のかゆみに悩まされることがあります。

でも、蚊に刺されるとすぐにかゆくなるのに、なぜダニ刺されの場合はすぐにかゆみが出ないのでしょうか。

実は、蚊に刺されたときも同じアレルギー反応が起きています。しかし、蚊には何度も刺されるため、すぐにかゆみの反応が出るのです。

これを即時反応といいます。

「即時反応」とは

即時反応とは、刺されたら1〜2分ほどでかゆみを感じ、赤みや腫れなどの症状が現れる。

かゆみの症状は、唾液によるアレルギー反応で、今まで刺された頻度によって異なります。刺された回数が増えるごとに、遅延反応から即時反応に変わり、最終的には反応がなくなります。

ダニ刺されは遅延反応の傾向があります。

6. ダニ刺されの「遅延反応」とは

ダニ刺されに多い遅延反応とは、

刺された後に時間をおいてから現れるアレルギー反応のことをいいます。

刺されてから24〜48時間ほどでかゆみや腫れ、炎症などの症状が現れますが、その強さや程度は人それぞれ異なります。赤い点や小さなできものができることもあります。

他の虫刺されと違う特徴として遅延反応がダニ刺されの特徴といえます。


ダニ刺されで怖い感染症とは?

ダニ刺されで怖い感染症とは?マダニやツツガムシ(ケダニ)に注意

ダニがウイルスや細菌を持っている場合、刺された人が病気になることがあります。これをダニ媒介感染症といい、病原体を持つダニに刺されることで発症する感染症です。

7. ウイルスや細菌を保有するダニ

結論:マダニやツツガムシは危険な感染症を媒介します。

マダニがもたらすダニ媒介感染症
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
ダニ媒介脳炎
日本紅斑熱(リケッチア:細菌)
ライム病
クリミア・コンゴ出血熱
ツツガムシ(ケダニ)がもたらすダニ媒介感染症
ツツガムシ病(つつが虫病リケッチア)

これらのダニは屋外に生息します。

森林公園や里山、民家の裏庭、畑などに生息するマダニやツツガムシに、散策やペットの散歩、キャンプ、バーベキューなどの際に刺されることがあります。また、子どもが被害を受けることも多く、そのまま気が付かずに室内に持ち込むケースもあります。

<参考文献>:厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html

屋内に生息するダニは現在、感染症の心配はありませんが、それでも感染症を媒介する能力を保有しているといわれています。

その例として注意したいのは、ネズミに寄生するイエダニとケオプスネズミノミです。イエダニは、皮膚炎(かゆみ、腫れなどの症状)を引き起こすことがありますが、感染症を媒介する可能性は低いと考えられます。一方、ケオプスネズミノミは、ペスト菌(日本では現在存在しません)やリケッチア感染症を媒介する恐れがあります。

その他にも、ヒトに寄生するヒゼンダニが皮膚に寄生して疥癬と呼ばれる皮膚疾患を引き起こします。

<参考文献>:夏秋優、Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎 改訂第2版、株式会社Gakken、2023、p.276、


よくある質問

ダニに噛まれた跡の見分ける方法は?
ダニに噛まれた跡から見分けるのは困難です。被害にあっても刺咬の瞬間に痛みがなく、比較的かゆみの症状が遅れて現れるのが特徴です。また、いつどこで刺されたのかを特定するのも困難なため、刺した虫を確保することが特定の手助けになります。
ダニに刺されたかどうか確認するには?
ダニ刺されの被害は6〜10月に多く、ピークは8月です。その時期に衣服で隠れている柔らかい皮膚に赤い点々としたかゆみのある腫れがあったら、ダニ被害の可能性が高いといえます。
ダニ刺されの発疹での特徴とは?
ダニ刺されはダニの唾液によるアレルギー反応で、遅延性反応の傾向が多く、刺された翌日以降にかゆみや赤く腫れるなどの症状が現れ、1週間ほどで落ち着きます。

まとめ

  1. ダニ刺されの見分け方とは?ダニは柔らかい皮膚を刺す傾向がある。
  2. 他の虫のノミや蚊と違い、洋服に隠れた皮膚を刺す。
  3. ダニ刺されは、被害にあった季節である程度判断できる。
  4. ダニに刺されると、ダニの唾液でアレルギー反応でかゆくなる。
  5. 特徴として?ダニに刺されてもかゆみが現れるまでに数時間から数日かかることがよくある。
  6. 「遅延反応」により、後から症状を感じるが個人差がある。
  7. ウイルスや細菌を保有する危険なマダニやツツガムシ(ケダニ)などのダニ類はさまざまな感染症の被害を起こす可能性がある。

ダニに刺されると、蚊と同じく唾液によるアレルギー反応によってかゆみや赤みなどの症状が発生します。

ダニ刺されの見分け方は難しいとされていますが、刺された部位、時期、時間、場所である程度特定できるので覚えておきましょう。