トリサシダニに刺されたのは、ムクドリが巣からいなくなる時期に関係あるのか?

こんにちは、プロープル広報のkikuです。

ムクドリが家の近くで巣を作ると、フンや鳴き声などの衛生問題が気になりますよね。

ただ、それ以上にやっかいなのが 「巣に潜む寄生生物による吸血被害」 なんです。

実はムクドリの巣には、トリサシダニという吸血生物がいて露出している肌を刺されて、ひどいかゆみに悩まされるケースがあります。

「最近、首や顔も刺された…」

「寝ている間にかゆみが強くなる…」

そんな症状を感じたら、ムクドリの巣が原因になっているかもしれません。

今回のテーマは、「トリサシダニに刺されたときの症状と見分け方」「ムクドリが巣からいなくなる時期に刺される理由」「トリサシダニの再発防止策」これらをプロが解説します。

さらに、困ったときの相談先(専門業者・市役所)や鳥獣保護管理法で“絶対にやってはいけないこと”も含めて、わかりやすく解説します。

ムクドリの巣でトリサシダニに刺されて困ったら相談窓口

トリサシダニに刺されたときの症状と見分け方

ムクドリの巣にいるトリサシダニに刺された症状と見分け方

あまり聞きなれない「トリサシダニ」とは、鳥に寄生して血を吸うダニの一種で、条件がそろうと人にも被害を及ぼします。

結論として、刺されたときの症状と見分け方のポイントは、他のダニと比べて首や顔などにも刺される例が目立ち、家の近くに鳥の巣がある場合や、春から夏の夜間に被害が出やすい点が特徴です。

ここからは、トリサシダニに刺されたときの症状や、特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。

トリサシダニに刺されたときの症状と特徴

トリサシダニに吸血されたあとは、赤いぶつぶつや皮膚の赤み、水ぶくれができ、強いかゆみを伴い、かき壊すと傷口から細菌が入り、二次感染を起こすこともあります。

これらの肌に出る発疹(ほっしん)は、複数が並んで出たり、集まって出たりすることがあり、それぞれの中央に小さな刺点(してん:刺し跡)が見える点が特徴です。

また、夜間に寝室へ入り込むことが多く、他のダニと比べて首や顔のほか、わき腹や太ももの内側などの露出した部分をよく刺します。

トリサシダニと似ている症状のダニの見分け方

トリサシダニは、ネズミに寄生するイエダニや、ニワトリ・スズメなどの野鳥に寄生するワクモと症状がよく似ています。

ただし、発生源・時期・刺される部位が、他のダニ刺されと見分けるポイントになります。

比較項目トリサシダニ(鳥類に寄生)イエダニ(ネズミに寄生)ワクモ(ニワトリに寄生)
主な発生源鳥の巣ネズミの巣ニワトリ、野鳥の巣
発生時期春〜初夏通年(夏に多い)4〜7月・9月
症状の強さ中〜重度重度トリサシダニと酷似
刺される部位露出部・首や顔などにも広範囲・柔らかい皮膚トリサシダニと酷似
吸血方法夜間に露出部を吸血夜間に広範囲を吸血トリサシダニと酷似
見分けるポイント鳥の巣跡や撤去後ネズミの生息、駆除後鶏舎や野鳥の巣が近くにある

トリサシダニは、発生時期と鳥の巣跡に関連して起きる点が大きな特徴です。また、吸血後は赤褐色(せっかっしょく:くすんだ赤色)に変化し、体長が約1mmほどになるため、目視で確認できる例もあります。

刺されたときに病院で伝えるポイント

結論として、トリサシダニに刺された疑いがある場合は、生活環境の情報を医師に伝えることが重要です。

理由は、皮膚の症状だけではイエダニやワクモと区別がつきにくいため、周囲の環境が診断の手がかりになるためです。

皮膚科を受診するときは、次の点を伝えると判断がしやすくなります。

  • 住宅周辺・屋根裏・換気口などに鳥の巣や痕跡があった。
  • 鳥の巣の撤去や清掃をした直後に皮膚のトラブル。
  • 夜から翌朝にかけて首や顔なども刺される。

治療は、医師の判断により抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬が使われます。ただし、再発防止には環境の改善が欠かせません。

特に、症状や発生源が似ているワクモも、鳥の巣やその残骸を放置すると被害が続くため、専門業者による【巣の撤去・侵入口の封鎖・すき間の処理・ダニ対策・清掃/消毒】などの防除作業が再発防止に効果的です。


ムクドリが巣からいなくなる時期に刺される理由

ムクドリが巣からいなくなる時期にトリサシダニに刺される理由とは?

5〜7月の梅雨〜初夏は、気温と湿度の上昇によってトリサシダニが最も繁殖しやすい時期です。

この時期はムクドリやスズメの繁殖期とも重なり、ヒナが巣立つことで巣内のダニが吸血源を失います。そのため、ムクドリが巣からいなくなる時期は、人への被害がもっとも増えやすくなります。

では、トリサシダニはどのようにして人を刺すのでしょうか?

トリサシダニが人を刺すまで

寄生先を失ったトリサシダニは、吸血源を求めて巣の外へ移動します。

ヒナの巣立ちや、繁殖期で巣から落ちたことによる移動に加えて、親鳥が巣を放棄した場合や、巣の撤去後に清掃・消毒が不十分な場合も、巣の残骸に残った個体が一斉に動き出します。

体長は約0.5〜0.6mmと極めて小さく、屋根裏や換気口、軒下、戸袋、通風口などのすき間から侵入し、吸血源を求めて寝室などの人やペットがいる場所に入り込みます。

そして夜になると、首や顔などの露出した肌を刺し、刺された部分は強いかゆみに悩まされます。


トリサシダニの再発防止策

トリサシダニの再発防止は鳥の巣にあります。

結論:トリサシダニの再発防止で最も重要なのは「鳥の巣の確認(※法令順守)」と「侵入経路の対策」です。

ムクドリの巣が残ったままだと、巣立ち後も巣内のトリサシダニがサッシや通風口のすき間から室内へ移動し、被害が続くことがあります。

そのため、巣の状況確認と建物のすき間対策をセットで行うことがポイントです。

ムクドリの巣があるか確認する場所

ムクドリは“木の穴(樹洞:じゅどう)”を好んで巣をつくる習性があり、人家でも同じような“穴状の空洞”を選ぶ傾向があります。そのため、思わぬすき間の奥に巣を作ることがあります。

巣が作られやすい主な場所

  • 軒下
  • 雨戸の戸袋
  • ベランダ周辺
  • 通風口・換気扇まわり

これらの場所は建物内部とつながりやすく、ムクドリが巣立ったあとでも、すき間を伝って室内へ入り込むことがあります。

トリサシダニの侵入経路の対策ポイント

トリサシダニは約0.5〜0.6mmと小さく、ムクドリの巣の奥にある細かなすき間からも室内へ侵入します。そのため、ムクドリの巣の適切な処理と、侵入経路のすき間対策がポイントになります。

ポイント1. 使用されていない巣だけを適切に処理する(※法令遵守)

トリサシダニは、巣立ち後も巣に残っていることがあります。卵・ヒナ・親鳥がいない(=使用されていない巣)だけ、法令の範囲で適切に処理することが再発防止に有効です。

一方、鳥が使用中の巣(卵・ヒナ・親鳥がいる状態の巣など)は無断で撤去できません。

判断が難しい場合は、市役所(環境課)や専門業者へ相談してください。

ポイント2. トリサシダニの侵入を防ぐ

トリサシダニはムクドリの巣から移動し、外壁やサッシの細かなすき間から建物内に侵入します。

そのため、巣の状況確認(※法令遵守)と建物のすき間対策をセットで実施することが重要です。

侵入されやすいすき間

  • 通風口・換気扇まわり
  • サッシや戸袋のすき間
  • 外壁と建物の接合部

有効な対策

  • 適切な薬剤処理
  • すき間の補修・コーキング
  • ネットや金網による侵入防止

これらを合わせて行うことで、巣から移動してくるトリサシダニの侵入を効果的に抑えられます。

清掃時は、トリサシダニやスズメトリノミの吸血被害、フン・死骸などのアレルゲンに注意し、マスクを二重にし、肌の露出がない防護服で作業しましょう。

【注釈:鳥獣保護管理法について】

本記事の「巣の確認」「不要な巣の処理」「鳥害対策」についての説明は、すべて鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)に基づき、法令の範囲内で行う必要があります。

  • 鳥が使用中の巣(卵・ヒナ・親鳥がいる状態の巣、一時的に巣にいない場合)に、許可なく触ったり撤去したりすることは法律で禁止されています。
  • 巣立ち後であっても、状況の判断が難しい場合や撤去の可否に迷う場合は、市役所(環境課)や専門業者への相談が安全です。

当社では、すべての鳥害・ダニ対策を現行法に基づいて適正に実施しています。


自分では難しい場合の相談先と判断ポイント

ムクドリの巣の対処が難しいときの相談先とは

トリサシダニの再発防止策を行うには、鳥の巣の場所の特定や高所での作業が必要になることがあります。

また、鳥獣保護管理法の判断が必要になる場面では、個人での対応が難しくなります。

ここでは、どこから専門家に相談すべきかを整理します。

専門業者に相談すべきタイミング

次の条件に当てはまる場合は、自分だけでの対応が困難です。

  • 巣の位置が不明、または高所・狭い場所にある
  • 鳥獣保護管理法の判断が必要
  • 侵入口が特定できない、複数ありそう

専門業者は、巣の確認・侵入口の封鎖・必要な処理をまとめて安全に行います。

市役所で相談できる内容

市役所は駆除を行いませんが、次のような相談が可能です。

  • 法令面のアドバイス
  • 被害状況の確認
  • 必要に応じた案内(PCO協会会員など信頼できる業者)

ムクドリだけでなく、ハトやカラス、スズメなどの鳥獣害で法令の判断が難しいときや業者選びに不安があるときは、市役所の窓口を出発点にすると状況を整理しやすくなります。

依頼相談する最終ポイント

次のような場合は、すでに被害が進んでいる可能性が高く、早めの対応が必要です。

  • 巣の有無を確認しきれない
  • すき間を完全に塞げているか不安
  • 清掃後もかゆみ・ダニの気配がある
  • 被害の時期が春〜初夏などに集中している

自力対応で判断が難しい点が残るほど、再発リスクは高くなります。

また、鳥の巣に寄生するワクモも4〜7月や9月に被害が集中するため、トリサシダニ以外の被害で不安がある場合は、早めに専門家へ相談すると安心です。


よくある質問

ムクドリの巣をそのままにしておくとどうなるの?
結論:巣に残ったダニ類(トリサシダニ・スズメサシダニなど)が室内へ侵入し、人を刺す原因になります。
このダニ類は吸血性で、寄生元がいなくなると、サッシや戸袋のすき間を伝って家屋内へ入り込み、人やペットから吸血し、痒みを伴う皮膚炎を生じることがあります。このため、巣をそのまま放置すると、ダニの侵入と吸血被害が続くおそれがあります。
トリサシダニは肉眼で見えますか?
結論:非常に小さいものの、条件がそろえば肉眼で視認できます。
トリサシダニは体長がおよそ 0.5~0.6mm と小型ですが、吸血して腹部が赤く膨らむと色が濃くなり、白い壁や寝具などの上では比較的見つけやすくなります。ただし、吸血前の個体は淡色で非常に小さく、室内で静止している場合は気づきにくいことが多いです。
ワクモとトリサシダニの違いは何ですか?
結論:どちらも鳥に寄生して血を吸うダニですが、「背中の形」と「よく見られる場所」が違います。
ワクモはワクモ科のダニで、主にニワトリに寄生します。体の上面にある背板には“ギザギザした折線”が入っており、これが特徴です。昼間は鶏舎の板のすき間に潜み、夜に鳥の体へ移動して吸血します。トリサシダニはオオサシダニ科のダニで、ニワトリにも寄生しますが、多くはスズメ・ムクドリ・ツバメ・ハトなどの野鳥に寄生します。背板の模様はワクモと異なります。野鳥が巣からいなくなると、室内へ入り込み、人を刺すことがあります。どちらも鳥に寄生して吸血しますが、ワクモは鶏舎での活動が中心、トリサシダニは野鳥の巣周辺に多く生息し、人家に侵入しやすいという違いがあります。
トリサシダニは誰の血を吸血するの?
結論:本来は野鳥の血を吸いますが、鳥がいなくなると人の血も吸います。
トリサシダニは、ムクドリ・スズメ・ツバメ・ハトなどの野鳥に寄生するダニで、鳥が巣にいる間はその血を吸って生活しています。家の軒先や屋根裏の巣から這い出し、吸血被害に遭うことがあります。鳥が巣立つなどして巣からいなくなると、周辺に残ったダニが新しい吸血源を求めて室内へ移動し、人やペットから吸血し、痒みを伴う皮膚炎を起こすことがあります。このように、トリサシダニは野鳥を主な吸血源としつつ、鳥がいない状況では人の血を吸うことがあります。
トリサシダニの特徴とは?
結論:体の小ささと、吸血で赤くふくらむ性質、人を刺したときの強いかゆみ、首など顔まわりも刺すことが特徴です。
トリサシダニは、体の大きさは約0.5〜0.6mmの小さなダニです。吸血する前は灰色っぽい色ですが、吸血すると赤くなり、腹部がふくらみます。背中の板(背板)はワクモのようなギザギザ模様はありません。人を刺すと、強いかゆみのある赤い発疹が出ます。特に、耳周りや首など顔周り下腹部や腰まわり、大腿内側を刺して、強いかゆみがある発疹が出やすい傾向があります。夜間に被害が多く、寝ている間に刺され、翌朝にかゆみと赤みが現れることがあります。このように、トリサシダニは小さな体と吸血による色の変化、そして刺されたときの強いかゆみが大きな特徴です。

まとめ

  • トリサシダニに刺されたときの見分け方は、ほかのダニと比べて首や顔も刺されやすい点にある。
  • 症状だけでは他のダニと区別しにくく、発生場所や季節が判断材料となる。
  • ムクドリが巣立つ時期(5〜7月)に吸血源を失ったトリサシダニが、家の中に侵入することが被害の理由。
  • 再発防止は鳥の巣の確認と侵入するすき間対策。
  • 自分で対処が難しい場合は、市役所で相談 → 専門業者へ。市役所は駆除は行いませんが、助言や業者選びのポイントについて相談できます。

聞き慣れない名前のダニですが、私たちの生活のすぐ近くに生息しており、原因不明のかゆみを引き起こすことがあります。

とくにムクドリやスズメの巣が近くにある場合は、トリサシダニが関係していることがあります。

巣を残したままにすると室内に侵入し、かゆみが続くこともあるため、撤去後の掃除や消毒が大切です。

原因不明のかゆみに悩んでいる方は、見積もり無料の当社にご相談ください。



<参考文献>:樋口 広芳 ほか、日本動物大百科 4、平凡社、1997、p.184、

<参考文献>:佐藤 仁彦、生活害虫の事典、朝倉書店、2009、p.368、

<参考文献>:江原 昭三、日本ダニ類図鑑、全国農村教育協会、1980、p.564、