蚊に刺されると、皮膚が腫れ、かゆみが出ます。
しかし、蚊というのは、ただ血を吸うだけではなく様々な病気を運んでくることもあるのです。
そこでこの記事では、蚊が原因となる感染症の種類や症状について、詳しく解説していきます。
蚊が原因となる国内感染が報告されている感染症は?
まずは、蚊が原因となる、国内感染が報告されている感染症について詳しく解説していきます。
日本脳炎
まずは日本脳炎です。
これは、豚などの動物が体内で保菌しているウイルスなのですが、これらの動物の血を吸った蚊が、人間の血を吸うことで、ウイルスが体内に入ってしまうのです。
日本脳炎というのは、ワクチンができているため、現在はそこまで発症件数が多くありません。
しかし、仮に日本脳炎になってしまうと、子供やお年寄りは重症化しやすく、場合によっては後遺症が出てしまう事もあるのです。
デング熱
続いてはデング熱です。デング熱を発症すると、
- 高熱
- 頭痛
- 関節痛
- 嘔吐
などの症状が出て、場合によっては出血熱やデングショック症候群を発症することもあるのです。
- ネッタイシマカ
- ヒトスジシマカ
上記2種類です。ただ、二本に生息しているのは、ヒトスジシマカのみですので、感染の確率は極めて低いと言えるでしょう。
蚊が原因となる国内感染の可能性がある感染症は?
では、蚊が原因となる、国内感染の可能性がある感染症とは一体何なのでしょうか。
ジカウイルス感染症
まずはジカウイルス感染症です。
症状としては
- 発熱
- 発疹
- 結膜炎
- 関節痛
- 頭痛
などを引き起こす病気で、妊婦さんが感染をすると、胎児に障害が出てしまう可能性があります。
このウイルスを持っている蚊は、ヒトスジシマカですが、この蚊は日本にも生息しているため感染の可能性が0とは言えません。
チクングニア熱
続いてはチクングニア熱です。
この症状としては
- 発熱
- 関節痛
- 発疹
などが起こります。このウイルスも、ヒトスジシマカが媒介します。
また、この病気のワクチンや治療薬というのは、現段階では開発されていないため注意が必要です。
日本にたくさんいる蚊の種類は?
では、日本にたくさんいる蚊の種類とは一体何なのでしょうか。
ヒトスジシマカ
まずはヒトスジシマカです。「そんな長い名前の蚊は見たことがない」と思っている人もいると思いますが、きっとほとんどの人見ているはずです。
なぜなら、「ヤブ蚊」と呼ばれる蚊こそが、紛れもなくヒトスジシマカだからです。
この蚊は、
- デング熱
- ジカウイルス感染症
- チクングニア熱
-
などを媒介しますので、注意が必要です。
アカイエカ
続いてはアカイエカです。
この蚊は夜行性で、夜になると吸血活動を開始します。どちらかというと、室内で見かけることが多く、活動期間は3月から11月です。
チカイエカ
続いては、チカイエカです。チカイエカというのは、アカイエカとかなり見た目が似ています。
この蚊は、昼夜問わず吸血活動を行っています。更に、アカイエカの活動期間が3月から11月であるのに対し、チカイエカは1年間ずっと活動をしているのです。
蚊の感染症を予防する方法は?
では、蚊による感染症を予防する方法には一体どのような種類があるのでしょうか。
屋内の場合
まずは屋内での対策です。屋内での蚊対策で効果的なのは、とにかく家に入れないようにするということです。
蚊というのは、玄関からも侵入しますが、網戸などからも侵入してきます。
また、個体が非常に小さいため、肉眼では確認しにくい場合もあるのです。
そのため、
- 玄関に蚊取り線香をたく
- 網戸を修繕する
などの対策を行うことが大切になるのです。
屋外の場合
続いては屋外での対策です。
屋内は、範囲が限られているため比較的気軽に対策をすることができます。しかし、屋外の場合は広範囲で対策をする必要がありますので、若干手間がかかることがあります。
具体的には、
- 庭の水たまりをなくす
- 古タイヤなどを処分する
- 草むしりをする
などの対策が効果的です。そうすることで、蚊が寄り付かなくなるため、刺されにくくなるのです。
また、外出をする際は、
- できるだけ露出を減らす
- 虫よけ剤を持参する
ということが大切です。
中には、ブレスレットのような虫よけ剤もありますので、オシャレに蚊の対策をすることもできます。
まとめ
蚊に刺された場合、ただかゆみや腫れが出るだけではなく、感染症を引き起こしてしまう可能性があるのです。
実際に国内で感染が確認されている感染症などもあるため、できるだけ蚊に刺されないように対策をしていくことが大切になります。
ただ、中には蚊に刺されやすい体質の人もいるため、そのような人は是非今回紹介した対策を頭に入れて、実際に試してみることをおすすめします。そうすることで、かゆい思いをしなくても済みますし、感染症のリスクも下げることができるのです。