ムカデの毒にも注意

住宅に侵入する害虫の中でも特に強い嫌悪感をもたれているのが「ムカデ」です。

ムカデはその気持ちの悪い外見が嫌われるだけでなく、毒を持つ牙で噛み付いてくる厄介な害虫です。

都会ではあまり見かけませんが自然の多い田舎では、ポピュラーな害虫で知らない間に侵入していた!や、ムカデに噛まれた、という経験をお持ちの方も少なくありません。

厄介なムカデに悩まされて快適な生活を送るためにも、ムカデの生態や駆除方法など必要な知識を学びましょう。

そもそもムカデとは?

ムカデとは、多足類の一種でほぼ日本全域に分布しています。体は頭部と多数の足を持つ胴部で構成されその奇妙で
独特の見た目から強い嫌悪感を抱かれることの多い生物でもあります。
頭部には一対の触覚と牙を備えた口があり、顎の毒腺からの毒を利用して昆虫などの動物を捕食する肉食生物です。

「百足」

漢字では「百足」書きますが、足は厳密に50対100足ではありません。

日本に生息しているムカデの種類は約100種類ですがそのうち人間に害をなすムカデは6種類ほど、見た目が不快なものを入れても住宅に侵入する可能性がある害虫と呼べるのは20種類前後です。

オオムカデなど一部のムカデは人間に対して積極的に攻撃を仕掛けてくるほどの凶暴性があり注意が必要です。ムカデの毒はそれほど強力なものではなく噛まれても生命に影響はありませんが数日間腫れたり強い痛みを伴うので駆除が必要です。

住宅のムカデ対策

住宅におけるムカデ対策の基本は侵入防止です。外部から侵入させなければ住宅内での被害を未然に防げます。

ダニやゴキブリなど他の害虫と比較するとムカデの体は非常に大きく室内への侵入経路も限られますが、換気の都合などを考えると隙間を完璧に塞いで侵入を防止するのは現実的ではありません。

ムカデが近づかないようにするのが基本的な予防策です。

・湿気を防ぐ

ムカデは湿気を好む生物で乾燥には非常に弱いため住宅の湿気対策をすることがムカデ予防につながります。湿気の溜まりやすい所はこまめに換気をして適度に乾燥させておきましょう。

家の周りに湿気のたまりやすいところがあるとムカデが近寄りやすく侵入されるリスクも高まります。庭石の影や枯葉の山などムカデが好みそうな湿った場所はこまめに手入れをしてください。

・侵入経路に対策をする

他の害虫と比べると大きな体を持つムカデですが床下や窓などわずかな隙間があれば室内に進入してきます。完璧に目張りをするのは不可能なのでムカデが侵入する可能性のある場所に専用の忌避剤を散布し家屋への侵入を防ぎましょう。

・清潔にする

昆虫などを好んで食べる肉食のムカデはクモやガ、ゴキブリなどを捕食します。

住宅に害虫や虫が寄りつきやすいと、それらの生き物を目当てにムカデも近寄りやすくなります。適切な害虫対策で住宅に虫を近寄らせなければムカデにとって魅力がなくなり侵入対策に高い効果が現れます。

ムカデを駆除する

住宅に侵入したムカデはすみやかに駆除しましょう。 放置すると噛みつかれる恐れがあります。

スーパーやドラッグストアにはムカデ用の殺虫剤が販売されています。 スプレータイプならゴキブリと同様にムカデに吹きかけるだけで駆除できます。

物理的な方法で処理するやり方もあります。 すばしっこいゴキブリなどに比べるとムカデは動きが遅く噛まれないように注意すれば捕獲可能です。 直接素手で触るのに抵抗のある方は箸を使うといいでしょう。

捕まえたムカデは潰したり下水に流すなどして処理してください。 ムカデは見た目の気持ち悪さが目立つ害虫ということもあり 苦手意識を持つ方がたくさんいます。 噛まれるとかなり強烈な痛みがあるので早めの 対策で被害を防いでください。